株式会社エスミ ブログ

ブラッドリーテリーモデル(4)

 このブログでは、
 ・株式会社エスミの事業内容
 ・株式会社エスミが開発、販売するソフトの紹介
 ・事例の紹介
などをおこないます。

 今回は事例の紹介です。
 2017年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 過去3回でブラッドリーテリーモデル(BTモデル)を紹介しました。ちょうど交流戦が終わったばかりですので、6月19日までの対戦成績を使います。下表は2017年ペナントレースの対戦成績(引分を0.5勝0.5敗として加算)から算出したπiと相性(カモと苦手の関係)です。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 πiを見ると、50を超えているのは、パ・リーグの上位3球団とセ・リーグの上位2球団でした。楽天が88.44、ソフトバンクが73.55と高い値になっています。それぞれのリーグ内では順位の逆転はありませんでした。
 カモと苦手の関係(絶対値が0.7以上に彩色)を見ると、以下の対戦で特に数値が大きくなっています。
 ・広島vs巨人(10勝1敗)→ 1.943
 ・巨人vs中日(7勝2敗)→ 1.512
 ・ロッテvsオリックス(5勝3敗)→ 1.408
 ・オリックスvs西武(5勝3敗)→ 1.274

 ロッテvsオリックスとオリックスvs西武は順位が下の球団が勝ち越しているので、2勝差でもカモと苦手の関係が成立しています。
 今後も不定期にペナントレースの対戦成績を追跡します。

守備イニングという指標

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 今回は事例の紹介です。
  2016年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 

バントという指標(7)

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 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 前々回と前回では打者と投手のそれぞれから見たバント作戦の成功率と失敗率を紹介しました。今回はチーム別の攻撃側から見たバント作戦の成功率守備側から見たバント作戦の失敗率を紹介します。
 下表は犠打の成功率と失敗率の高い順に並べ替えたものです。数値は「エキサイトベースボール」を参考にしました。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。

 2つの表のうち、1つ目の成功率のランキングについては週刊ベースボールで連載されている千葉功氏の「記録の手帳」でご覧になられた方もいらっしゃると思います。今回の記事のために「記録の手帳」からコピーしたわけではなく、私の手作業での集計でしたが、一致していたので少なくとも1つ目の表は正しいと言えそうです。「記録の手帳」では「送れず」となっている内訳を網羅しているのとセーフティバントの記録もあるのが自慢です。自分で集計してみてわかりましたが、「記録の手帳」でも打撃が完了する前にスクイズを失敗した場合は犠打失敗に含めていませんので、実際はもう少し低い%になります。

 攻撃側から見て犠打の成功率が最も高いのは日本ハムの82.3%でした。僅差でオリックスが続いています。パ・リーグが上位、セ・リーグが下位という傾向が見られました。日本ハムは成功数が104個で少ないのですが、同じ104個の西武やヤクルトと比べて安打が多くなっています。オリックスはスリーバント失敗による三振が0個でした。
 一方、犠打の成功率が最も低いのは巨人の70.3%で他を圧倒しています。特に、スリーバント失敗による三振が15個で最も多くなっています。11位の阪神は犠打の企図数は最も多いのですが、138個の犠打成功は最も少なく、10個のバント併殺打は最も多くなっています。

 セーフティバントの成功率については企図数が少ないので評価が難しいところです。50%以上は西武とオリックスだけでした。ソフトバンクは企図数が4回なので、0%といっても悲観することはなさそうです。DeNAは失敗が13個というのを考えると、バントではなくヒッティングの方が良いのかもしれません。

 守備側から見て犠打の失敗率が最も高いのはヤクルトの26.0%でした。僅差で中日が続いています。成功率とは反対にパ・リーグが下位、セ・リーグが上位という傾向が見られました。ヤクルトはスリーバント失敗による三振が12個で最も多くなっています。
 一方、犠打の失敗率が最も低いのは楽天の12.6%で、最も多くの犠打(137個)を決められました。11位のオリックスも当てはまりますが、併殺打や三振による阻止が0~1個だけでした。

 セーフティバントの失敗率については企図数が少ないので評価が難しいところです。50%未満はロッテだけでした。その次が50%の中日とソフトバンクですので、ロッテの低さは他を圧倒しており、セーフティによる被安打5個は巨人と並んで最も多くなっています。

 このように攻撃側と守備側の両方を見ることで、チーム単位で上手か下手かがわかったかと思います。次回からは2016年の記録を紹介します。

バントという指標(6)

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 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 前回は打者から見たバント作戦の成功率と失敗率を紹介しました。今回は投手から見たバント作戦の成功率と失敗率を紹介します。
バントと言えば、送りバント(犠打、犠牲バント)をイメージされると思います。送りバントの数値(送りバントが成功した数)は打者には記録されます。しかし、投手にはバントをされた数やバントを防いだ数というのは記録に残りません。バント作戦の成功数と失敗数を見ることで、何かがわかるかもしれません。

 下表はバント企図数のランキングです。バント安打、送りバント成功、バント失敗の合計が23個以上(16人)を掲載しました。数値は「エキサイトベースボール」を参考にしました。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。

 送りバントをされた数が最も多かったのは則本昂大(楽天)の21個、バントによる被安打の数が最も多かったのはマイルズ・マイコラス(巨人)と西勇輝(オリックス)と野上亮磨(西武)の3個でした。
 バント後に失点したのか無失点だったのかまでは検証していないので、この数の大小だけで論じるのはあまり意味がありません。

 投手の場合、バントを許した数よりもバントを防いだ数を見る方がピンチを縮小した指標にもなって、おもしろそうです。
 バント失敗の数が最も多かったのは、牧田和久(西武)の11個でした。前回も説明したように、ここでのバント失敗というのは以下の2種類があります。
 (1)「無走者」や「2死」の場面のセーフティバントが失敗した
 (2)バントを試みたのに走者を進められなかった

 牧田和久の11個のうち、(1)が2個、(2)が9個ですので評価が難しいところですが、どの投手よりも相手のチャンスを広げなかった(作らせなかった)のは間違いなさそう(その後で無失点で切り抜けたかどうかはまた別)です。

 続いて、分子を「バント失敗」、分母を3つの合計にして、バント作戦の失敗率を出しました。16人の中で最も失敗率が高かったのは牧田和久(西武)の44.0%でした。投手全員の平均は23.6%ですので、牧田和久は平均的な投手に比べて約1.86倍の失敗率ということになります。

 おまけの情報として、各投手の被打率、被出塁率、被長打率、被OPSを併記しました。打者の時のようなバントとの関連性を見ても意味がないと思いましたが、井納翔一(DeNA)の数値の悪さが気になるところです。被OPSの高い投手を相手にバント作戦は勿体無いと考えるか、バント作戦のおかげで得点に繋がったかもしれないので合理的と考えるか、・・・などといったことが思い浮かびますが、この数値だけではわからないので、詳細は登板ごとの投球内容を調べる必要があるでしょう。

バントという指標(5)

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 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 今回はバントについて紹介します。
 バントと言えば、送りバント(犠打、犠牲バント)をイメージされると思います。送りバントの数値(送りバントが成功した数)は個人ごとに記録されます。一方、送りバントが失敗した数というのは記録に残りません。成功した数だけなく、失敗した数と併記することで上手い選手や下手な選手がわかるかもしれません。

 下表はバント企図数のランキングです。バント安打、送りバント成功、バント失敗の合計が20個以上(16人)を掲載しました。数値は「エキサイトベースボール」を参考にしました。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。

 送りバント成功の数が最も多かったのは、菊池涼介(広島)の49個でした。ほとんどが2番打者として起用でしたので、無死1塁の場面で送ったのは38個ありました。

 バント安打の数が最も多かったのは、中島卓也(日本ハム)の7個でした。
 このバント安打というのは送りバントにはカウントされません。多くのサイトでは内野安打と区別せずに「投安」や「三安」のように記載されていますが、「エキサイトベースボール」では「投バ安」や「三バ安」のように記載されています。バント安打には以下の2種類があります。
 (1)「無走者」や「2死」の場面でセーフティバントが成功した
 (2)送りバントのつもりが内野安打になった

 (1)については、塁上に送るべき走者がいませんので、足の速さだけでなく転がす技術と守備陣の隙を見逃さない眼が要求されます。毎回毎回、狙ってできるものではありませんが、こういう打者がいると攻撃の幅が広くなると言えるでしょう。
 (2)というのは、例えば、無死1塁から送るつもりでバントをしたのに、絶妙な場所に転がって内野安打になり無死1,2塁でチャンスが拡大したということです。1死2塁と無死1,2塁では大きな違いがありますので、得点できる可能性が高まったと言えます。この場合、走者を無事に進塁させたのですから、犠打にカウントしても良いと思うのですが、残念ながらそうなっていません。打者自身が犠牲(アウト)になっていないですから仕方がないのかもしませんが、かつてのセーブポイント(セーブ+救援勝利)のように、犠打ポイント(犠打成功+バント安打)のような指標があればバントの上手い選手がもっと評価されるかもしれません。

 バント失敗の数が最も多かったのは、炭谷銀仁朗(西武)石川雄洋(DeNA)能見篤史(阪神)の10個でした。失敗の内訳は後述します。
 多くのサイトでは内野手への凡打と区別せずに「投ゴ」や「三飛」のように記載されていますが、「エキサイトベースボール」では「投バゴ」や「三バ飛」や「バ三振」のように記載されています。バント安打と同様に、バント失敗にも以下の2種類があります。
 (1)「無走者」や「2死」の場面のセーフティバントが失敗した
 (2)バントを試みたのに走者を進められなかった

 (1)については、野手の正面に転がって楽々アウトになると見ている方もガックリ来ますが、足の速い選手にしかチャンレンジできない作戦ですので、ある程度の失敗はやむを得ないのかもしれません。
 (2)というのは、三振(空振りやファール)したり、ゴロやフライで走者が封殺されたり、併殺になったりしてチャンスが縮小したということです。無死1塁から1死1塁になると、アウトが増えて走者はそのままです。最悪なのは無死1塁から2死無走者になった場合で、併殺で一度に2死を取られると、無得点の可能性が高まったと言えます。

 これらの合計を分母にして、分子をバント安打と送りバントにしたもので成功率を出しました。16人の中で最も成功率が高かったのは片岡治大(巨人)の92.3%でした。打者全員の平均は76.4%でした。
 最も成功率が低かったのは石川雄洋(DeNA)の52.4%で、昨年に続いての最下位でした。10個のうち、3個が犠打失敗(そのうちバント併殺打が1個)、7個がセーフティ失敗となっており、16人の中で唯一60%を下回っています。
 炭谷銀仁朗も同じ10個ですが、9個が犠打失敗(そのうちスリーバント失敗が1個)、1個がセーフティ失敗でした。能見篤史はバント企図の合計が15でしたのでランキングの対象外ですが、成功率は33.3%と圧倒的な低さです。10個のうち、9個が犠打失敗(そのうちスリーバント失敗が3個、バント併殺打が3個)、1個がセーフティ失敗でした。送れないどころか併殺打もあり、チャンスを作ることができませんでした。

 おまけの情報として、各打者の打率、出塁率、長打率、OPSを併記しました。
 送りバント(犠打、犠牲バント)というのは、打撃が劣る選手がやることが多いです。16人のうち、打率.250以下の選手が9人、長打率.350以下の選手が12人ですので、確実性(打率)よりも長打力の(期待が)低い選手が多いようです。
 ちなみに、2015年の平均打率は.252、平均長打率は.368でした。

 今回、バント作戦の成功率を求めましたが、打撃成績から拾い出せないケースが3つ存在します。
 1つ目は送りバントをするつもりで構えていたのに、四球または死球になった場合です。投手がバントを警戒して微妙にコースをついた結果、ストライクゾーンにボールが入らなかったケースを見たことがあると思います。あるいは投球が内角へ行ってしまい、打者の頭部付近や腕や腹部に当たってしまったケースです。
 このような場合、打撃成績には「四球」または「死球」と記載されます。「バ四球」や「バ死球」と記載してくれると記録マニアとしては嬉しいのですが、そういうサイトは無いようです。バントしようとした結果、四死球を得た(出塁してチャンスを広げた)のですからバント作戦は成功とみなすべきですが、打撃成績から判断できないのは残念です。
 2つ目は打撃が完了する前にスクイズを失敗した場合です。例えば、無死または1死で3塁に走者がいる場面で、初球にスクイズを試みるも、バッテリーに外されて、3塁走者がアウトになるケースを見たことがあると思います。この時点では、アウトが1つ増えますが、打者はアウトになっておらず、カウントは0ボール・1ストライクです。この後、打者がヒットを打てば「安打」、アウトになれば「凡打」が記録されます。つまり、初球のスクイズ失敗は打撃成績として記録に残りません。
 3つ目は守備妨害でアウトになった場合です。バントした(またはバントしようとした)打者と捕手が交錯したり、バントの構えから打者が見送った後、捕手が走者を刺そうとして打者が送球の邪魔になったりしたケースを見たことがあると思います。
 このような場合、打撃成績には「守備妨害」と記載されます。「バ守備妨害」と記載してくれると記録マニアとしては嬉しいのですが、そういうサイトは無いようです。単に「守備妨害」だと、バント企図時なのかバント企図時以外なのかが判断できません。バント企図時であれば、バントしようとした結果、アウトになったのですからバント作戦は失敗とみなすべきですが、打撃成績から判断できないのは残念です。

 このような問題がありますので、今回の表だけでバント作戦の成功率を論じるのは不充分なわけです。正確に成功率を求めるのであれば、試合の映像を見ながらチェックしていくことが必要になります。

 次回は投手から見たバント作戦の成功率を見ていきます。

EXCEL統計Ver.7.0の紹介(20)

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 今回は事例とソフトの紹介で、『EXCEL統計Ver.7.0』から箱ひげ図を紹介します。
 箱ひげ図は2015年9月10月の記事でプロ野球選手の年俸(2014年)を例に描画しました。
 2016年10月に、Excel2016に対応した更新プログラムを公開しました。新しいプログラムでは以下のようにグラフ内に平均値(赤い×)を追加しました。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 どの球団も平均値は75%点に近く、中央値とは離れていることから、一部の高給取りの存在が平均値を押し上げていると言えます。あと10日ほどで今年の選手名鑑が本屋に揃いますので、機会があれば2017年の年俸データの箱ひげ図も紹介したいと思います。

 Excel2016では箱ひげ図が描画できるようになりました。データを範囲指定して描画させると、以下のようになります。上ヒンジが一致していない球団もありますが、それ以外ではEXCEL統計と同じです。平均値も×で表示されています。ただし、Excelで描画する箱ひげ図は縦と横の向きを逆にすることはできないのでご注意ください。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 Excel2016で作成した箱ひげ図をExcel2013以前で開くと、以下のように表示されますので、Excel2016がインストールされていない方にExcelファイルを送る(渡す)には図として貼り付ける(ただし、グラフの編集ができなくなります)必要があります。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 Excelの操作法については「Excel2016箱ひげ図」で検索してみてください。

フライアウトという指標(6)

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 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 前回はフライアウトとライナーアウトが多い投手のランキングを見てきました。今回はフライアウトとライナーアウトが多い打者のランキングを紹介します。

 下表はフライ(フェアゾーンに飛んだもの)によるアウトのランキングです。1つ目の表がフライアウト数の多い順(20位まで)、2つ目の表がフライアウトの割合(打席数で割り算)が高い順です。2つ目では打席数を150以上とし、フライアウトの割合が22.0%以上(打者全員のフライアウトの平均は17.4%)を掲載しました。投手では22.7%以上を掲載しましたが、打者では該当人数が少ないので、22.0%に下げています。数値は「エキサイトベースボール」を参考にしました。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。

 フライアウト数の1位は昨年と同じくルイス・クルーズ(ロッテ)でした。積み上げていく記録ですので、当然のことながら上位には打席数が多いレギュラー野手が並んでいます。

 続いて、フライアウトの割合を見ていきます。
 1位は昨年と同じくルイス・クルーズ(ロッテ)の30.6%で、フライアウト数に続いてのトップでした。2位が25.9%ですので、群を抜いていると言えます。

 続いて、ライナーアウトです。下表はライナーアウト(フェアゾーンに飛んだもの)によるランキングです。1つ目の表がライナーアウト数の多い順(18位まで)、2つ目の表がライナーアウトの割合(打席数で割り算)が高い順です。2つ目では、これまでと同様に打席数を150以上とし、フライアウトの割合が2.3%以上(打者全員のライナーアウトの平均は1.6%)を掲載しました。
 なお、外野手へのライナーアウトはほとんどなかった(年間4個)ので表から省きました。また、キャッチャーへのライナーというのも現実に起こることはないので表から省きました。

 ライナーアウト数の1位は鈴木大地(ロッテ)秋山翔吾(西武)で、鈴木は昨年も1位でした。これも積み上げていく記録ですので、当然のことながら上位には打席数が多いレギュラー野手が並んでいます。

 続いて、ライナーアウトの割合を見ていきます。
 もともとライナーアウト自体が起こりにくいです。野手の正面に飛べばアウトになりますが、打球が速く滞空時間が短い打球だと野手の守備範囲の近くに飛んでも安打になりやすいからです。全打席数に占める割合は1.6%ですので、打者同士の差がつきにくい指標と言えるかもしれません。
 1位は本多雄一(ソフトバンク)の4.02%で、特にショートライナーの割合が高くなっています。

 最後に、ファールフライアウトです。下表はファールフライアウトによるアウトのランキングです。1つ目の表がファールフライアウト数の多い順(17位まで)、2つ目の表がファールフライアウトの割合(打席数で割り算)が高い順です。2つ目では、これまでと同様に打席数を150以上とし、ファールフライアウトの割合が3.6%以上(打者全員のファールフライアウトの平均は2.5%)を掲載しました。
 なお、センターへのファールフライアウトはなかったので表から省きました。

 ファールフライアウト数の1位はルイス・クルーズ(ロッテ)で、フライアウト数に続いてのトップで、第2位の31個を大きく引き離しています。特にキャッチャーとファーストへのファールフライが多くなっています。これも積み上げていく記録ですので、当然のことながら上位には打席数が多いレギュラー野手が並んでいます。主に中距離~長距離打者タイプが多いようです。

 続いて、ファールフライアウトの割合を見ていきます。
 ライナーアウトほどではありませんが、ファールフライアウトも起こりにくいです。全打席数に占める割合は2.5%ですので、こちらも打者同士の差がつきにくい指標と言えるかもしれません。
 1位はルイス・クルーズ(ロッテ)の7.14%で、ファールフライアウト数に続いてのトップでした。昨年は2位だったので、安定して高い割合を残しています。

ブラッドリーテリーモデル(3)

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 過去2回でブラッドリーテリーモデル(BTモデル)を紹介しました。下表は2016年ペナントレースの対戦成績(引分を0.5勝0.5敗として加算)から算出したπiと相性(カモと苦手の関係)です。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 πiを見ると、50を超えているのは過去2回と同様、パ・リーグの上位3球団と広島でした。
 過去2回では広島のπiは4位でしたが、最終的にはロッテを抜いて3位でした。広島は勝率では1位、交流戦では日本ハムに勝ち越し、ソフトバンクと五分なのですが、πiは日本ハムとソフトバンクよりも下でした。巨人とDeNAに1勝しか勝ち越せなかったのが原因かもしれません。
 オリックスは完全最下位(オープン戦、交流戦、リーグ戦、ファーム)という不名誉な記録を打ち立ててしまいましたが、πiは9位でした。2位のソフトバンクに善戦したのが大きかったかもしれません。
 12球団もあって対戦成績が複雑になってくると、勝敗数だけで解釈するのは難しく、意外なπiになるのがこの手法のおもしろいところではないでしょうか。

 

デジタル教材の紹介(2)

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 「理科ねっとわーく」というサイトについて以前に紹介しました。
 4月末からメンテナンス中となっていましたが、2週間ぐらい前に開くと「理科ねっとわーくシステム提供終了のお知らせ」に変わっており、公開が終了されてしまいました。
 コストがかかるとのことですが、非常に残念です。

ブラッドリーテリーモデル(2)

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 今回は事例の紹介です。
 2016年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 以前にブラッドリーテリーモデル(BTモデル)を紹介しました。下表は8月18日までの対戦成績(引分を0.5勝0.5敗として加算)から算出したπiと相性(カモと苦手の関係)です。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 πiを見ると、50を超えているのは前回と同様、パ・リーグの上位3球団と広島でした。
 8月18日終了時点で、パ・リーグは勝率ではソフトバンクが上回っていますが、ゲーム差が-0.5という珍現象が起こっていました。引分を0.5勝0.5敗とすると日本ハムが勝率で上回るためか、πiは日本ハムの方が高くなっています。ソフトバンクvs日本ハムの直接対決で日本ハムが勝ち越しているも大きいかもしれません。
 交流戦終了時点ではソフトバンクvsオリックスの対戦成績は8勝1敗でカモにしており、0.786となっていましたが、8月18日終了時点では11勝7敗と接近しており、-0.496と悪化しているのが気になります。