ゴロアウトという指標(8)

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 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 前回は併殺打機会に占める併殺打率が高い打者のランキングを見てきました。今回は併殺打機会に占める併殺打率が高い投手のランキングを紹介します。

 下記の表は、併殺打率のランキングです。併殺打機会の打席数を50以上としました。
 体裁は前回と同じで、左から6列目に奪併殺打率(奪併殺打%)を求め、7列目以降では併殺打機会での被打撃成績を併記しています。情報量が多くて見づらいと思いますが、併殺打率だけでなく被打撃成績を見ることで、どのような投手なのかがわかります。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 まず、併殺打機会の打席数を見ると、最多は大野雄大(中日)の163打席、最少はブライアン・バリントン、山﨑福也(オリックス)、リック・バンデンハーク(ソフトバンク)、藤岡貴裕(ロッテ)の50打席でした。当然のことながら、投球イニング数が多い先発投手の機会数が多くなっています。
 奪併殺打率の1位は石川雅規(ヤクルト)の21.59%でした。88打席のうち19打席が併殺打でした。奪併殺打が1位のルイス・メンドーサ(日本ハム)は3位(19.17%)でした。
 一方、奪併殺打率の最下位(83位)は呉昇桓(阪神)の0.00%でした。54打席のうち1つも併殺打を奪うことができませんでした。奪三振%が高かったので、奪併殺打に結びつかなかったのかもしれません。82位も阪神の岩崎優でした。また、76~80位にケニー・レイ、則本昂大、塩見貴洋、菊池保則の楽天が多いのは面白いかもしれません。

 10位以下で特徴的な選手を以下に挙げます。
 ・22位のブライアン・バリントン(オリックス)は奪三振%が最低
 ・26位の井納翔一(DeNA)は被OPSが1位
 ・35位の田島慎二(中日)は被打率が1位
 ・57位の成瀬善久(ヤクルト)は被打率が最低
 ・67位のリック・バンデンハーク(ソフトバンク)は奪三振%が1位
 ・68位の山口俊(DeNA)は被出塁率と被OPSが最低

 これまでは奪併殺打機会の打席数が50以上の投手に限定していましたが、投手全員を合計してチーム別の奪併殺打率をまとめたのが下表です。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 奪併殺打機会の打席数を見ると、最多は西武の1055打席、最少は巨人の869打席でした。
 奪併殺打の最多は巨人の108、最少はソフトバンクの74で、奪併殺打%の最高はヤクルトの11.11%、最低はソフトバンクの7.81%でした。
 パ・リーグとセ・リーグを比べると、奪併殺打%と奪三振%はほぼ同じ、被犠打%はセの方が高くなっています。セは投手が打席に立つので犠打が多くなるのは自然と言えます。
 ヤクルトは奪併殺打率が11.11%で第1位でした。バントによる奪三振数12も第1位で、走者を送らせることも阻止しました。
 巨人は奪併殺打率が10.82%で第2位でした。さらに、被打率と被出塁率の低さは第1位で、ピンチを広げなかったと言えます。その代わりなのか、被犠打%が最も高く、ヒッティングによるチャンス拡大が期待できない相手チームがバント作戦を選択したのかもしれません。
 ソフトバンクは奪併殺打率が7.81%で最下位でしたが、奪三振%が17.3%で第1位でした。

 次回は併殺打機会をさらに走者状況別に分類した併殺打率・奪併殺打率を紹介します。