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フライアウトという指標(5)

 このブログでは、
  ・株式会社エスミの事業内容
  ・株式会社エスミが開発、販売するソフトの紹介
  ・事例の紹介
などをおこないます。

 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 前々回まではゴロアウトと併殺打のランキングを見てきました。今回はフライアウトとライナーアウトが多い投手のランキングを紹介します。

 下表はフライ(フェアゾーンに飛んだもの、バント失敗によるフライは除外)によるアウトのランキングです。1つ目の表がフライアウト数の多い順(20位まで)、2つ目の表がフライアウトの割合(打者数で割り算)が高い順です。2つ目では打席数を150以上とし、フライアウトの割合が22.4%以上(投手全員のフライアウトの平均は17.4%)を掲載しました。数値は「エキサイトベースボール」を参考にしました。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。

 フライアウト数の1位は昨年と同じく大野雄大(中日)でした。特に、センターフライとショートフライが多くなっています。積み上げていく記録ですので、当然のことながら上位には投球イニング数が多い先発投手が並んでいます。

 続いて、フライアウトの割合を見ていきます。
 13人を見ると、先発投手やリリーフ投手のどちらかに偏ることなく入り混じっています。フライアウト数で1位だった大野雄大は19.6%(45位)でランク外でした。
 1位は山中浩史(ヤクルト)の26.2%でした。特に、レフトフライとセンターフライが高くなっています。9試合に登板して50イニングを投げ、210打席で、被打率0.281、被出塁率0.320、被長打率0.417、被OPS 0.737、防御率3.24の成績を残しました。

 続いて、ライナーアウトです。下表はライナーアウト(フェアゾーンに飛んだもの)によるランキングです。1つ目の表がライナーアウト数の多い順(17位まで)、2つ目の表がライナーアウトの割合(打席数で割り算)が高い順です。2つ目では、これまでと同様に打席数を150以上とし、ライナーアウトの割合が2.3%以上(投手全員のライナーアウトの平均は1.6%)を掲載しました。
 なお、外野手へのライナーアウトはなかったので表から省きました。また、キャッチャーへのライナーというのも現実に起こることはないので表から省きました。

 ライナーアウト数の1位は昨年と同じく涌井秀章(ロッテ)でした。特に、ショートライナーが多くなっています。これも積み上げていく記録ですので、当然のことながら上位には投球イニング数が多い先発投手が並んでいます。
 注目したいのは菊池保則(楽天)です。ランキングには載っていませんが、一塁ライナーの数は第1位でした。この2つ前の表でもランキングには載っていませんが、一塁フライの数でも第1位で、とことん一塁手に打ち上げさせた投手と言えます。

 続いて、ライナーアウトの割合を見ていきます。
 18人を見ると、先発投手やリリーフ投手のどちらかに偏ることなく入り混じっています。もともとライナーアウト自体が起こりにくいです。野手の正面に飛べばアウトになりますが、打球が速く滞空時間が短い打球だと野手の守備範囲の近くに飛んでも安打になりやすいからです。全打席数に占める割合は1.6%ですので、投手同士の差がつきにくい指標と言えるかもしれません。
 1位は吉田一将(オリックス)の4.19%でした。特に、ショートライナーの割合の高くなっています。

 最後に、ファールフライアウトです。下表はファールフライアウトによるアウトのランキングです。1つ目の表がファールフライアウト数の多い順(18位まで)、2つ目の表がファールフライアウトの割合(打席数で割り算)が高い順です。2つ目では、これまでと同様に打席数を150以上とし、ファールフライアウトの割合が3.6%以上(投手全員のファールフライアウトの平均は2.5%)を掲載しました。
 なお、センターへのファールフライアウトはなかったので表から省きました。

 ファールフライアウト数の1位は大野雄大(中日)でした。大野はフライアウトも1位、ライナーアウトは8位タイで、とことん上へ打たせた投手と言えます。これも積み上げていく記録ですので、当然のことながら上位には投球イニング数が多い先発投手が並んでいます。

 続いて、ファールフライアウトの割合を見ていきます。
 16人を見ると、先発投手やリリーフ投手のどちらかに偏ることなく入り混じっています。ライナーアウトほどではありませんが、ファールフライアウトも起こりにくいです。全打席数に占める割合は2.4%ですので、こちらも投手同士の差がつきにくい指標と言えるかもしれません。
 1位は石田健大(DeNA)、2位は僅差でスコット・マシソン(巨人)で5.33%でした。石田がキャッチャーフライの割合が高かったのに対し、マシソンはショートフライとライトフライの割合が高くなっています。

ブラッドリーテリーモデル

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 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 プロ野球のデータ分析を扱った『スポーツの数理科学 -もっと楽しむための数字の読み方-』(共立出版)という本があります。かなり古い本(1988年4月発行)になりますが、プロ野球や大相撲のデータを使っていろいろな角度から分析がおこなわれています。ただし、簡単に読めるような内容ではなく、一般化された数式が数多く載っており、数学が相当に得意な方でないと読みこなせないと思います。
 筆者が大学3年生の時に、大学の図書館から借りましたが、ほとんど理解できませんでした。一般化された数式の意味がわからなくても、実際のデータを使った計算手順が示されていれば少しはわかったかもしれませんが、途中過程がほとんど載っておらず、最終的な答えがあるだけでした。本を借りた目的がExcelに数式を入れて数字遊びをすること、あわよくば卒業論文の題材にすることでしたが、そんなに簡単なことではありませんでした。

 1988年当時、パソコンはまだ高価で各家庭には普及していません。数式を理解できて、プログラム化できる環境があった方というのはかなり少なかったのではないでしょうか。そういう意味ではハードルの高い本と言えるでしょう。
 6年ほど前に古本屋で購入して久しぶりに読みましたが、やはり理解できませんでした。しかし、筆者が理解できなくてもエスミには理解できる人がいます。今回は筆者が興味を抱いた、第2章の「強さ」をはかるで紹介されているブラッドリーテリーモデル(BTモデル)を紹介します。

 下表は1986年ペナントレースの対戦成績(引分は除外)です。1988年発行ですので、載っている事例もその時代のものになっています。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 ペナントレースでは勝率で順位が決まりますので、この表の上から1位、2位、・・・6位となっています。順位がついているのだから強さもこの順番だと思われるかもしれませんが、チーム間の相性(カモと苦手)も考慮する必要があります。本では難しいことがいろいろと書かれていますが、それらを全て飛ばして計算結果をお見せします。
 下表をご覧ください。BTモデルで求めるのは強さを表す「π i」です。各球団に50(合計300)を与え、強さの平均が50になるようにしています。強いチームほど50より大きく、弱いチームほど50より小さくなります。π iの合計は300になります。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 セ・リーグは実際の順位とπ iは一致していますが、パ・リーグは4位と5位が入れ替わりました。本には「日本ハムと上位チームとの引分を除いた対戦数がロッテよりも多かったためと考えられる」と書かれています。

 続いて、カモと苦手の関係です。下表でプラスが大きいほどカモ、マイナスが小さいほど苦手を意味します。わかりやすくするために、絶対値が0.6以上に色をつけました。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 広島とヤクルトの関係に違和感があるかもしれません。対戦成績は広島から見て14勝12敗で勝ち越しているのに、ヤクルトが苦手になっているからです。
 ここでのカモと苦手というのは単純な勝敗成績で決まるのではありません。全体の対戦成績から個々の対戦成績の期待値を算出し、その差の大小から計算しています。
 下表をご覧ください。これは期待値と差で、本には載っていません。期待値というのはカイ2乗検定で知られる独立性の検定適合度の検定で出てくる期待値と同じです。横に合計すると、実際の勝数に一致します。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 広島とヤクルトの期待値見ると、広島から見て17.76勝8.24敗となっています。広島の成績を考えると、ヤクルトには17~18勝しているべきで、実際の14勝だと期待に満たない→誤差よりも大きい→ヤクルトが苦手と判定されます。一方、ヤクルトから見れば、この弱さの割に広島に善戦したと言えます。
 このような関係を見ることができるのがBTモデルの良い点です。

 対戦成績から順序をつける手法として、サーストンの方法があります。サーストンは『EXCELアンケート太閤』『EXCEL官能評価』に搭載されています。しかし、サーストンは対戦数が等しくなければいけないという制約があります。そこで、引分を0.5勝0.5敗として対戦成績に組み込むと対戦数を揃えることができます。

 BTモデルでは対戦数が等しくなくても計算することができます。30年前と違って現在は交流戦がありますので、12球団の強さを同時に算出することができます。
 下表は2015年ペナントレースの対戦成績で、引分も含めています。特に、交流戦は3戦しかないので、引分を除外するのは勿体ないように思います。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 π iを見ると、平均50を超えたのはパ・リーグの上位4球団だけで、セ・リーグにはありませんでした。特に、ソフトバンクは90.83と圧倒しています。 π iの順位を見ると、ヤクルトと巨人は5位と6位、阪神はオリックスの下となる8位でした。セ・リーグにとって交流戦の対戦成績(負け越し)が響いていると言えそうです。

 続いて、カモと苦手の関係です。先ほどよりも基準を緩くして、絶対値が0.7以上に色をつけました。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 ソフトバンクのような強いチームだと、広島との1勝2敗で苦手と判定されてしまいます。中日やDeNAには2勝1敗と勝ち越していても、-0.6~-0.7になってしまうのです。機会があれば、2005年の交流戦実施以降のデータで12球団の順位付けとカモ・苦手を紹介したいと思います。

 最後に、今年のペナントレースの対戦成績です。ちょうど交流戦が終わったところですので、ここまでの順位とカモと苦手の関係です。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 昨年と同様、ソフトバンクの強さが際立ち、π iは101.94です。セ・リーグでπ iが50を超えているのは広島だけ、30台が3チームもあり、今年も交流戦で苦戦したことが数字に表れています。

ゴロアウトという指標(9)

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 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 前回は併殺打機会に占める併殺打率が高い投手のランキングを見てきました。今回は走者状況別の併殺打率と左右の打席別の併殺打率を紹介します。

 下記の表は、走者状況別の併殺打率です。
 体裁はこれまでと同じで、左から5列目に併殺打率(併殺打%)を求め、6列目以降では併殺打機会での打撃成績を併記しています。情報量が多くて見づらいと思いますが、併殺打率だけでなく打撃成績を見ることで、どのような打撃内容なのかがわかります。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 併殺打機会の打席数を見ると、最多は1死1塁の3906打席、最少は無死満塁の232打席でした。
 併殺打%の最高は1死1,2塁の12.29%、最低は1死1,3塁の6.96%でした。
 犠打%を見ると、やはり無死1塁が28.4%で最も高く、無死1,2塁の24.0%が続いています。無死全体では24.9%、1死全体では5.1%で約5倍の差があります。1死の犠打%が低い分、併殺打%は高くなっています。
 無死満塁では犠打%が0%となっていますが、打席の途中(2ストライク未満)でスクイズに失敗(空振り)して3塁走者がアウトになったケースは含まれていないのでご注意ください。この場合は1死1,2塁などの別の状況として計上されます。
 無死での犠打成功率(安打と犠打が分子)を計算すると、無死1塁84.90%→無死1,2塁63.54%→無死1,3塁54.55%で、走者が先にいるほど成功率が低くなっています。無死1,3塁からの犠打というのが、スクイズを試みたものなのか、3塁走者をそのままに1塁走者を送ったものなのかまでは調べなかったので内訳はわかりませんが、54.55%というのはかなり低いという感想を持たれたのではないでしょうか。

 下記の表は、左右の打席別の併殺打率です。
 体裁はこれまでと同じで、右打席と左打席を比較しました。両打者(スイッチヒッター)は右打席と左打席で分けました。ただし、映像を見て分類したわけでなく、相手が右投げか左投げかで分類しています。まずないと思いますが、左投手を相手に左打席に入った場合は考えていません。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 併殺打機会の打席数を見ると、右打席が6709打席左打席が5074打席でした。
 併殺打%は右打席が10.33%左打席が7.80%で、右打席の方が約1.32倍高くなっています。やはり、1塁から離れている右打者にとって厳しい結果となっています。
 気になるのは同じ右打席でも、純粋な右打者とスイッチの右打者で打率や長打率に開きがあり、スイッチの方が非力な印象です。打撃を期待されていないのか、犠打%もスイッチの右打者の方が高くなっています。

 なお、スイッチヒッターの併殺打機会数の上位3人の併殺打%は以下の通りです。
 (1)アンダーソン・エルナンデス(中日):右打席(26打席で11.54%)、左打席(90打席で11.11%)
 (2)松井稼頭央(楽天):右打席(19打席で0%)、左打席(66打席で10.61%)
 (3)藤井淳志(中日):右打席(16打席で6.25%)、左打席(57打席で5.26%)

 以上5回に亘って併殺打%を紹介しました。全ての打席を検証するのはかなり大変でしたが、各球団のWebページなどで公開されている試合状況を追えばそんなに難しいことではありません。全球団まではできないという方は自分の応援している球団から始めれば良いのではないでしょうか。

ゴロアウトという指標(8)

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 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 前回は併殺打機会に占める併殺打率が高い打者のランキングを見てきました。今回は併殺打機会に占める併殺打率が高い投手のランキングを紹介します。

 下記の表は、併殺打率のランキングです。併殺打機会の打席数を50以上としました。
 体裁は前回と同じで、左から6列目に奪併殺打率(奪併殺打%)を求め、7列目以降では併殺打機会での被打撃成績を併記しています。情報量が多くて見づらいと思いますが、併殺打率だけでなく被打撃成績を見ることで、どのような投手なのかがわかります。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 まず、併殺打機会の打席数を見ると、最多は大野雄大(中日)の163打席、最少はブライアン・バリントン、山﨑福也(オリックス)、リック・バンデンハーク(ソフトバンク)、藤岡貴裕(ロッテ)の50打席でした。当然のことながら、投球イニング数が多い先発投手の機会数が多くなっています。
 奪併殺打率の1位は石川雅規(ヤクルト)の21.59%でした。88打席のうち19打席が併殺打でした。奪併殺打が1位のルイス・メンドーサ(日本ハム)は3位(19.17%)でした。
 一方、奪併殺打率の最下位(83位)は呉昇桓(阪神)の0.00%でした。54打席のうち1つも併殺打を奪うことができませんでした。奪三振%が高かったので、奪併殺打に結びつかなかったのかもしれません。82位も阪神の岩崎優でした。また、76~80位にケニー・レイ、則本昂大、塩見貴洋、菊池保則の楽天が多いのは面白いかもしれません。

 10位以下で特徴的な選手を以下に挙げます。
 ・22位のブライアン・バリントン(オリックス)は奪三振%が最低
 ・26位の井納翔一(DeNA)は被OPSが1位
 ・35位の田島慎二(中日)は被打率が1位
 ・57位の成瀬善久(ヤクルト)は被打率が最低
 ・67位のリック・バンデンハーク(ソフトバンク)は奪三振%が1位
 ・68位の山口俊(DeNA)は被出塁率と被OPSが最低

 これまでは奪併殺打機会の打席数が50以上の投手に限定していましたが、投手全員を合計してチーム別の奪併殺打率をまとめたのが下表です。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 奪併殺打機会の打席数を見ると、最多は西武の1055打席、最少は巨人の869打席でした。
 奪併殺打の最多は巨人の108、最少はソフトバンクの74で、奪併殺打%の最高はヤクルトの11.11%、最低はソフトバンクの7.81%でした。
 パ・リーグとセ・リーグを比べると、奪併殺打%と奪三振%はほぼ同じ、被犠打%はセの方が高くなっています。セは投手が打席に立つので犠打が多くなるのは自然と言えます。
 ヤクルトは奪併殺打率が11.11%で第1位でした。バントによる奪三振数12も第1位で、走者を送らせることも阻止しました。
 巨人は奪併殺打率が10.82%で第2位でした。さらに、被打率と被出塁率の低さは第1位で、ピンチを広げなかったと言えます。その代わりなのか、被犠打%が最も高く、ヒッティングによるチャンス拡大が期待できない相手チームがバント作戦を選択したのかもしれません。
 ソフトバンクは奪併殺打率が7.81%で最下位でしたが、奪三振%が17.3%で第1位でした。

 次回は併殺打機会をさらに走者状況別に分類した併殺打率・奪併殺打率を紹介します。

ゴロアウトという指標(7)

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 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 前回はゴロアウトと併殺打が多い打者のランキングを見てきました。今回は併殺打機会に占める併殺打率が高い打者のランキングを紹介します。
 併殺打というのは起こる条件というのが限られますので、打席数や打数を分母にするのは問題があります。「無死ランナーなし」や「1死3塁」で打席に立つ打者には絶対に併殺打が記録されることはありません。これらの打席を分母に入れて併殺打率を計算しても公平な比較ができません。そこで、今回は64918打席のアウトカウントと走者状況を調べ、打者ごとに併殺打の機会数を数えました。「ヤフースポーツ」と「サンケイスポーツ」を参考にしました。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。

 下記の表は、併殺打率のランキングです。併殺打機会の打席数を50以上としました。
 左から6列目に併殺打率(併殺打%)を求め、7列目以降では併殺打機会での打撃成績を併記しています。併殺打率だけでなく、打撃成績を見ることでどのような打者なのかがわかります。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 まず、併殺打機会の打席数を見ると、最多は浅村栄斗(西武)の150打席、最少は井口資仁(ロッテ)の50打席でした。2~5番打者が多くなっています。
 併殺打率の1位は今江敏晃(ロッテ)の20.00%でした。85打席のうち17打席が併殺打でした。併殺打が1位の内川聖一(ソフトバンク)は3位(17.91%)でした。
 上位15人を見ると、福留孝介(阪神)倉本寿彦(DnNA)以外は右打者です。また、右から5列目の「犠打%」を見ると、嶋基宏(楽天)岡大海(日本ハム)以外は低い値です。ここでの「犠打%」というのは、バント安打、犠打成功、犠打失敗(ゴロやフライで走者を送れなかった)、3バント失敗、バント併殺打の合計で、機会打席数に占める犠打企図の%のことです。犠打企図の%が低いということは、打撃(ヒッティングでのチャンス拡大)が期待されている打者だということです。

 改めて上位15人の打撃成績も見ると、
 ・打率が.250未満は、嶋基宏、新井貴浩(広島)、倉本寿彦
 ・出塁率が.300未満は、嶋基宏、倉本寿彦、岡大海
 ・OPSが.700未満は、今江敏晃、嶋基宏、新井貴浩、ルナ(中日)、倉本寿彦
となっており、嶋の成績が悪い意味で目立ちます。安打数9と単打数6はそれぞれワーストタイです。
 犠打企図%が高いのに併殺打%が高いということは、犠打企図を除くとさらに併殺打%が高くなるということです。犠打企図が15なので、これを除くと、併殺打%は22.4%(=11÷49)となり、今江を上回ります。嶋はP/PAが高い(=球数を多く投げさせる≒アウトになりにくい)代表的な選手ですが、アウトを余分に与えてしまう併殺打%が高いというのは何とも皮肉な話です。

 上位15人の中で、村田修一(巨人)は打率、出塁率、OPSが1位でした。2015年シーズンは成績を落とし、規定打席にも達していなかったので、この成績は意外だったかもしれません。併殺打も多いが塁に出る数も多いという右の強打者ならではの結果と言えます。
 16位以下で特徴的な選手を以下に挙げます。
 ・19位の川端慎吾(ヤクルト)は安打数と単打数が1位
 ・22位の清田育宏(ロッテ)は打率と出塁率と2塁打と3塁打が1位
 ・37位の山田哲人(ヤクルト)は長打率と塁打とOPSが1位、本塁打が1位タイ
 ・39位の中村剛也(西武)は塁打÷安打が1位、本塁打と三振が1位タイ
 ・48位の銀次(楽天)は三振と三振%が最下位、塁打÷安打が最下位タイ
 ・57位の柳田悠岐(ソフトバンク)は出塁と死球が1位

 これまでは併殺打機会の打席数が50以上の打者に限定していましたが、打者全員を合計してチーム別の併殺打率をまとめたのが下表です。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 併殺打機会の打席数を見ると、最多はソフトバンクの1111打席、最少はDeNAの901打席でした。
 併殺打の最多はソフトバンクの109、最少はDeNAの75で、併殺打%の最高は楽天の10.05%、最低は西武の8.32%でした。
 パ・リーグとセ・リーグを比べると、併殺打%と三振%はほぼ同じ、犠打%はセの方が高くなっています。セは投手が打席に立つので犠打が多くなるのは自然と言えます。
 ソフトバンクは安打数と出塁数と塁打数が1位で、犠打の少なさが併殺打の多さに繋がったと言えます。
 西武は併殺打%が最低で三振%が最高でした。犠打がリーグ平均並み、本塁打と長打率とOPSなどが1位で、ソフトバンクと遜色のない数字を残しています。
 DeNAは併殺打が少ないですが、安打数と出塁数と塁打数などが最下位でした。犠打%は1位ですが、三振%も高く、繋ぐことができなかったと言えます。

 次回は併殺打機会に占める併殺打率が高い投手のランキングを紹介します。

ゴロアウトという指標(6)

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 今回は事例の紹介です。
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 前回はゴロアウトと併殺打が多い投手のランキングを見てきました。今回はゴロアウトと併殺打が多い打者のランキングを紹介します。

 下記の表は、ゴロによるアウトのランキングです。1つ目の表がゴロアウト数の多い順(20位まで)、2つ目の表がゴロアウトの割合(打席数で割り算)が高い順です。2つ目では打席数を150以上とし、ゴロアウトの割合が28%以上(打者全員のゴロアウトの平均は23.0%)を掲載しました。数値は「エキサイトベースボール」を参考にしました。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。また、バント失敗によるアウトは含めておりませんのでご注意ください。

 ゴロアウト数の1位は大島洋平(中日)の211個でした。特に、ピッチャーゴロとセカンドゴロが多く、こちらも1位でした。昨年1位だった川端慎吾(ヤクルト)は3位でした。主に1~3番を打つ巧打者タイプが多いようです。積み上げていく記録ですので、当然のことながら上位には打席数が多いレギュラー野手が並んでいます。

 続いて、ゴロアウトの割合を見ていきます。
 1位は田中浩康(ヤクルト)の38.4%でした。特に、ショートゴロの割合が高く、藤井彰人(阪神)に次いで2位でした。昨年1位だった岡田幸文(ロッテ)は2位でした。
 ここで名前の挙がっている多くが、主に1~2番や下位を打つタイプが多いことがわかります。

 最後に、併殺打のランキングです。下記の表は、併殺打の多い順(18位まで)です。併殺打もゴロによるアウトですが、一度に2アウトになるので区別して集計しました。ここでの併殺打は、「ヒッティングによるゴロ」と「バントによるゴロ」の合計です。1打席で2つ以上のアウトを献上する併殺打は、打者にとって最悪の結果と言えるかもしれません。

 1位は内川聖一(ソフトバンク)の24個でした。これも積み上げていく記録ですので、上位には打席数が多いレギュラー野手が並んでいます。
ここで名前の挙がっている多くが、3~5番や強打者タイプの右打者であることがわかります。振り切った強い打球が野手の正面をつくことで併殺打が生まれやすくなるといえるでしょう。
 公式記録には載っている記録ですが、打球方向も併せて見ることで新たな発見があるのではないでしょうか。

 次回は打席数ではなく併殺打の機会数を分母にした併殺打率を紹介します。

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 前回は2ストライクの打席数に占める三振率を見てきました。今回はゴロアウトと併殺打が多い投手のランキングを紹介します。

 下表は内野ゴロによるアウトのランキングです。1つ目の表がゴロアウト数の多い順(20位まで)、2つ目の表がゴロアウトの割合(対戦打者数で割り算)が高い順です。2つ目では対戦打者数を150以上とし、ゴロアウトの割合が28%以上(投手全員のゴロアウトの平均は23.0%)を掲載しました。数値は「エキサイトベースボール」を参考にしました。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。また、バント失敗によるアウト、外野ゴロは含めておりませんのでご注意ください。

 ゴロアウト数の1位はクリス・ジョンソン(広島)の257個でした。投ゴロ、三ゴロ、遊ゴロの3つで1位でした。積み上げていく記録ですので、当然のことながら上位には投球イニング数が多い先発投手が並んでいます。

 続いて、ゴロアウトの割合を見ていきます。
 16人を見ると、先発投手やリリーフ投手のどちらかに偏ることなく入り混じっています。
 1位はブランドン・ディクソン(オリックス)の33.3%でした。20試合に登板して130+2/3イニングを投げ、538打席で、被打率.249、被出塁率.312、被長打率0.343、被OPS.623、防御率2.48の成績を残しました。

 最後に、併殺打のランキングです。下表は奪った併殺打の多い順(20位まで)です。併殺打もゴロによるアウトですが、一度に2アウトを奪えるので区別して集計しました。ここでの併殺打は、「ヒッティングによるゴロ」と「バント失敗によるゴロ」の合計です。投手にとって走者を1人も出塁させないのが理想ですが、現実には難しいので、併殺打でアウトを稼げれば結果的に失点を防ぐことに繋がります。

 1位はルイス・メンドーサ(日本ハム)の23個でした。これも積み上げていく記録ですので、上位には投球イニング数が多い先発投手が並んでいますが、古野正人(ヤクルト)や岡本洋介(西武)のような対戦打者数が300台以下の投手もランキングされています。
 公式記録には載らない記録ですが、打たせて取る指標として面白いのではないでしょうか。

 ここまでの流れから行くと、次に併殺打の割合を載せるところですが、これは次々回に紹介します。打席数ではなく併殺打の機会数を分母にした併殺打率を計算します。

 次回はゴロアウトと併殺打が多い打者のランキングを紹介します。

三振という指標(14)

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 前回はカウント別の三振率を紹介しました。
 今回は2ストライクの割合が高い投手・打者と三振率のランキングを紹介します。
 前回紹介したように、2ストライクの割合が約半分(50%)ですので、これに5%を加算・減算した
 ・2ストライクの割合が55%以上
 ・2ストライクの割合が45%未満
の投手と打者をランキングします。
 下表は2ストライクの割合についての投手ランキングです。対戦打者数150人以上(152人)を対象としました。55%以上は25人、45%未満は20人でした。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 高い方の1位はデニス・サファテ(ソフトバンク)の75.74%でした。打者4人のうち3人を2ストライクに追い込みました。2位が65.49%ですので群を抜いていると言えます。上位にはリリーフ投手が多いですが、バンデンハーク(ソフトバンク)や岸孝之(西武)などの先発投手もランキングされています。
 低い方の1位は山中浩史(ヤクルト)の38.10%でした。デニス・サファテの約半分です。高い方のランキングと違って、先発、リリーフのどちらかに偏ることなくランキングされています。

 下表は2ストライクの数を分母にした奪三振率のランキングです。前回紹介したように、2ストライクの打席数に占める三振の割合が36.6%ですので、これに約10%を加算・減算した47%以上と27%未満に分けてランキングしました。
 奪三振率の計算式は 奪三振数÷投球回数 が有名ですが、以前に
 http://www.esumi.co.jp/blog/?p=208
 http://www.esumi.co.jp/blog/?p=246
でも紹介したように、問題のある計算方法です。奪三振数÷対戦打者数 だけでなく、2ストライクの打席数から見ることで新たな発見があるかもしれません。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 高い方の1位はこちらもデニス・サファテ(ソフトバンク)の57.30%でした。2位は僅差で増井浩俊(日本ハム)の57.26%でした。こちらも上位にはリリーフ投手が多いですが、大谷翔平(日本ハム)やバンデンハーク(ソフトバンク)などの先発投手もランキングされています。
 被打撃成績(被打率など)も見ていきましょう。1位にはオレンジ色、最下位には水色をつけました。
 被打撃成績が最も良かったのはデニス・サファテでした。4つ全て1位で、まさに頼もしい抑え投手と言えます。松井裕樹(楽天)もサファテと遜色のない成績を残しています。
 低い方の1位は武田勝(日本ハム)の18.75%でした。奪三振の少なさだけでなく、被打率の悪さも気になります。郭俊麟(西武)も被打撃成績が悪く、2ストライクの有利さを活かしていません。低い方のランキングでは被打撃成績も悪い投手が多いですが、髙橋光成(西武)が違うようで、三振は奪えなくても打たせて取ることで抑えています。

 打者についても見ていきます。
 下表は2ストライクの割合についての打者ランキングです。150打席以上(147人)を対象としました。55%以上は26人、45%未満は30人でした。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 高い方の1位は福田永将(中日)の62.16%でした。実績のない選手、長打力のある選手、早打ちしない選手などが多くランキングされています。
 低い方の1位は銀次(楽天)の33.05%でした。福田永将の約半分です。当然のことながら、早打ちする選手、バント作戦の多い選手がランキングされています。

 下表は2ストライクの数を分母にした三振率のランキングです。
 三振数÷打席数 だけでなく、2ストライクの打席数から見ることで新たな発見があるかもしれません。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 高い方の1位はブラッド・エルドレッド(広島)の59.09%でした。2ストライクに追い込まれると、約6割で三振を喫していました。2ストライクからの本塁打は4本で、19本塁打のうちの約20%でした。
 打撃成績(打率など)も見ていきましょう。1位にはオレンジ色、最下位には水色をつけました。
 三振率が高い=凡打が多いということになりますので、どの打者も苦戦していますが、中村剛也、森友哉(いずれも西武)、井口資仁(ロッテ)が良い数字を残しています。特に、中村は長打率.368、OPS.601で、2ストライクからの本塁打15本は12球団でトップでした。森は本塁打6本ですが、出塁率でトップでした。井口は出場機会が大きく減ったシーズンでしたが、存在感を示したと言えます。エルネスト・メヒア(西武)は長打力以外では森を下回っていますが、2ストライクからの本塁打12本は12球団で2位でした。投手からすれば、中村、メヒア、森のいる打線は2ストライクに追い込んでも気が抜けないことでしょう。

 低い方の1位は藤田一也(楽天)の14.85%でした。打率を初めとする打撃成績はそれほど良くないように見えるかもしれませんが、2ストライクの平均は上回っていますので厄介な打者と言えます。
 打撃成績が最も良かったのは秋山翔吾(西武)で、全て1位でした。打率が3割を超えているのは秋山だけです。出塁率も長打率も高く、どこに投げられても打ち返してしまう最もアウトにしづらい打者と言えます。

 次回はゴロアウトと併殺打が多い投手のランキングを紹介します。

三振という指標(13)

 このブログでは、
  ・株式会社エスミの事業内容
  ・株式会社エスミが開発、販売するソフトの紹介
  ・事例の紹介
などをおこないます。

 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 前回は「空振り三振」が多い打者、「見逃し三振」が多い打者を紹介しました。
 今回はカウント別の三振率を紹介します。
 下表はカウント別の打撃成績です。打率だけでなく、出塁率、長打率も載せました。ヤフースポーツ、サンケイスポーツのサイトを参照しました。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 当然のことながら、打撃成績が良いのは0ストライクの場合で、打率.326、出塁率.385、長打率.507、OPS.891でした。1ストライクも変わらないように見えます。打率がほぼ同じ、出塁率は1ストライクの方が上回っているからです。しかし、長打率とOPSでは0ストライクの方が上回っています。本塁打率を計算すると、0ストライクが3.0%、1ストライクが2.5%です。しかも、0ストライク3ボールの場合は敬遠四球が多くなりますが、この打席も含めての結果です。敬遠四球と敬遠気味の四球を分母から除外すれば、本塁打率はもっと高くなります。ボールが先行すれば投手はストライクを取りに来ますので、打者も狙いを絞ることができるというのが大きいのでしょう。
 これが2ストライクになると、打率.184、出塁率.253、長打率.249、OPS.502と一気に悪化します。特に2ストライク0ボールでは、打率.141、出塁率.147、長打率.180、OPS.326と絶望的な数値が並んでいます。
 2ストライク3ボールでは、四球の可能性があるので、出塁率は.453と高くなっていますが、打率は.218にしかなりません。2ストライク3ボールは打者と投手は五分五分のイメージがあるかもしれませんが、安打を打つことに関しては難しいと言えそうです。

 このように、2ストライクでは打者が不利で投手が有利ということがわかります。
 2ストライクになると、打者は三振の恐れがあります。ストライクゾーンに来た球でも、1ストライクまでなら見送ることができますが、2ストライクならフェアゾーンに飛ばすかカットしてファウルにしないと見逃し三振でアウトになってしまいます。打者にとっては自分の狙い球じゃなくても、ストライクゾーンに来たと思えば、振らないわけにはいきません。投手にとっては多少ボール気味の球でも振ってくれるだろうという期待があるので、余裕を持って投げることができます。
 それでは2ストライクというのは年間でどれぐらいあるのでしょうか?
 2ストライクになったのは32472打席で、64918打席の約半分です。平均的な打者であれば、年間で500打席に立ったとすると、117打席が0ストライク、133打席が1ストライク、250打席が2ストライクということになります。
 三振が少ない打者というのはいろいろなタイプがあると思いますが、大まかには以下の2通りが考えられます。(他にもあるかもしれません。)
 (1)2ストライクに追い込まれる前に打ちに行く
 (2)2ストライクに追い込まれたら振り回さずに当てに行き、狙いと違う球はカットする

 2ストライクになると投手有利になるので、(1)はその前に勝負に行くという考えです。打ちに行っても必ずバットをボールに当てられるわけではないので、言うほど簡単なことではありませんが、安打だけでなく長打も狙いやすいので理に適っています。
 (2)も同様で、当てに行っても必ずバットをボールに当てられるわけではないので、言うほど簡単なことではありませんが、長打を捨てて単打狙いに切り替えるのは理に適っています。
 下表はカウント別の三振数と三振率で、空振り三振と見逃し三振の割合も併記しました。画像をクリックすると、別ウィンドウで拡大画像が開きます。

 打席数に占める三振の割合が最も高いのは0ボールの時で49.1%でした。以下、ボールカウントが増えるごとに、42.8%→37.7%→22.7%と低くなっています。やはり、ストライクが先行すると打者にとっては厳しいようです。
 三振数に占める割合を見ると、見逃し三振の割合が高いのは3ボールの27.0%、0ボールの25.6%で、両端のカウントで高くなっています。

 次回は2ストライクの割合が高い投手・打者と三振率のランキングを紹介します。
 なお、今回のテーマは三振ですので、2ストライク以外のカウント別の打撃成績とランキングについては機会を改めて紹介します。

三振という指標(12)

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  ・株式会社エスミの事業内容
  ・株式会社エスミが開発、販売するソフトの紹介
  ・事例の紹介
などをおこないます。

 今回は事例の紹介です。
 2015年のプロ野球のデータを取り上げます。できるだけ公式記録集などに載らないような記録に着目していきます。

 今回は「空振り三振」が多い打者、「見逃し三振」が多い打者を見ていきます。
 2015年シーズンの奪三振の総数は11895で、空振り三振は9151(76.9%)、見逃し三振は2744(23.1%)でした。つまり、平均的な投手が年間で100個の奪三振数を記録したとすると、77個が空振り三振、23個が見逃し三振だということです。
 この77%対23%というのを基準とし、これに5%を加算した
 ・空振り三振が82%以上
  ・見逃し三振が28%以上
を「特にその割合が高い打者」としてランキングします。

 下表は50三振以上の打者(81人)を対象に、
  ・空振り三振が82%以上(17人)
  ・見逃し三振が28%以上(20人)
を割合が高い順に並べ替えたものです。手計算による集計のため、正確性の保証はできないことをご了承ください。

 空振り三振の割合が最も高かったのは中村奨吾(ロッテ)で91.3%でした。69三振のうち、63が空振り三振です。
 上位には長打力のある外国人選手が多くなっています。

 見逃し三振の割合が最も高かったのはマット・マートン(阪神)で42.9%でした。77三振のうち、33が見逃し三振です。判定に納得できずに不満を爆発させたシーンを思い浮かべた方が多いのではないでしょうか。
 空振り三振のランキングと違って、チャンスを作る打者が多いようです。
 フルスイングが知られる柳田悠岐(ソフトバンク)がいるのが意外かもしれません。何でもかんでもブンブン振り回していたわけではなく、狙い球を絞っていたのでしょうか。

 次回はカウント別の三振率を紹介します。